厚生労働省・雇用均等政策課に要請
均等法改正省令に係って「支払基金の実態調査と指導を」

 特殊法人労連は10月2日、加盟組合の全基労(全国社会保険診療報酬支払基金働組合)と連名で、厚生労働省の雇用均等・児童家庭局雇用均等政策課均等業務指導室に申入れを行いました。

   これは、厚生労働省管轄の支払基金の職場で実質的に管理職に昇格する際に「転勤要件」が課されている問題で、男女雇用機会均等法の省令改正が7月1日に行われた後の状況を説明し、併せて改善に向けた厚労省の指導を求めたものです。

                     2014年10月2日

厚生労働大臣 
  塩 崎 恭 久 殿
                          特殊法人等労働組合連絡協議会
                                 議   長    平 岡 信 彦
                          全国社会保険診療報酬支払基金労働組合
                                中央執行委員長 平 岡 信 彦 

男女雇用機会均等法の改正省令に係る要請

 全基労は8月28日、貴省に対し「男女雇用機会均等法の改正省令に係る要請」を行い、『支払基金の人事政策が実質的に「間接差別」となっている現状が改善されるよう、支払基金の実態の調査、指導』を要請しました。要請に対し、貴省は「前向きに検討する意向」を示しました。
 同日、全基労は支払基金と団体交渉を行い、10月1日付人事において、「雇用機会均等法の趣旨を踏まえ、支部内での2等級昇格者を増やすための積極的な措置を講ずること」を要求しました。
 しかし、発表された10月1日付人事では、本部を除く2等級昇格者5人のうち、支部内での昇格者は1名で、全基労からの昇格者はありませんでした。また、2008年からの昇格者の実態は別表の通りで、原則は転勤しての昇格となっています。今年度の支部内での昇格者は4月3人、10月1人と数年前より増えていますが、「原則転勤」の実態が改善されたとは言えません。
 支払基金は組合の春闘要求への回答で「転居に伴う転勤に応じることを転勤の条件にしていない」としていますが、転勤の必要性について、「全国広域的な組織であること」「管理職のポストは支部ごとに定数が定められていること」「管理監督者としてのキャリアの形成」「人材育成」「能力開発」「支部間の人事交流による職場の活性化」をあげています。
 「全国広域的な組織であること」はある程度の転勤を必要としますが、管理職昇格に転勤が必要とする理由になりません。
 「ポストの制約」は先日示した表にある通り転勤前の支部で2等級ポストが空いても転勤させていることから、「ポストの制約」が転勤の必要性の理由にはなっていません。
 「キャリアの形成」「人材育成」「能力開発」は、いずれもスキルアップするための転勤の必要性ですが、支払基金は全国どこでも同じ仕事であり、転勤しなければキャリアを積めない理由はありません。規模の大きさによる業務処理等多少の違いはありますが、大支部、小支部双方を経験しなくては、管理職としての必要な能力を身につけられないことはなく、実際の転勤でも支部の大小を考慮して転勤をさせているわけではありません。
 「職場の活性化」は、あまりにも抽象的ですが、支部内の人事異動等で十分対応可能と考えます。
 こうしたことが「合理的理由」となるなら、支払基金のような「全国広域的な組織」での転勤を主とした「人事政策」が是認され、多くの女性の昇格が排除され、転勤に応じた職員も長期間の単身赴任を強いられることになります。均等法の基本理念である「労働者が性別により差別されることなく、また、女性労働者にあっては母性を尊重されつつ、充実した職業生活を営むことができるようにすること」(「均等法」第2条)の実現は不可能となります。改正省令では昇進時の「転勤経験要件」に加え、「昇進時の転勤要件」が間接差別とされました。「転勤」が、とりわけ女性にとって困難であることは、日本社会の共通の認識と言えます。こうした実態を放置することは許されません。
 重ねての要請となりますが、支払基金の人事政策が実質的に「間接差別」となっている現状が改善されるよう支払基金の実態の調査、指導を要請します。
                                             以 上

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