教育予算を増やせ!12.9財務省前行動
「ほんものの奨学金を!」

 「学費が高くて困ってます」「借金になるとかマジで困る」。大学院生の司会と大学生のコールで始まった財務省前要求行動。12月9日夕闇の中、教育の無償化と給付制奨学金を求めて400人が集まりました。
 「奨学金の会」と「ゆきとどいた教育をすすめる会」が呼びかけた行動に、全教、私教連、全労連などが賛同団体に加わり、ペンライトやプラカードを持って参加しました。
 はじめに奨学金の会会長の三輪定宣千葉大学名誉教授が、各政党が給付奨学金創設を語っている情勢を踏まえ、「異常な高学費、遅れた奨学金に決着をつける時です。当事者の声を受け止め、『ほんものの奨学金』を実現しましょう」とあいさつしました。
 3人の高校生がそれぞれに、「高校生も学費が高くて困っています」「親に負担をかけて心が苦しい」「大学に行くことが決まって400万円借りることになった。親からごめんねと言われた。学ぶ権利を保障するために給付奨学金が必要」と発言しました。
 大学生は「学生の半分が奨学金を借りている。私も月6万円借りている」、元奨学生は「大学院まで借りて、非常勤講師になり、現在返還猶予中です」と厳しい現状を話しました。
 「教育を世界水準に!給付制奨学金の実現を、学費の無償化を求める12.9財務省前行動」アピールを採択。最後に「教育―権利だ。ローン―いらない」「学費を下げろ」「学ぶ権利に利子をつけるな」とコールして財務省に要求をぶつけました。

  【12.9共同アピール】

教育予算を世界水準に!
給付制奨学金の実現を!
学費の無償化を求める
12・9財務省前共同行動アピール

 この国では子どもが生まれると将来の学費の積み立てが「当然」とされています。
無償とされた義務教育なのに、学校生活の中で日常的に「集金」があり、お金がなければ学校にいけないことが当たり前となっています。しかし、本当にそれが当然なのでしょうか。

 政府は学費について「未来への投資」だと言いつつ、学生に奨学金と言う名前のローンを組ませ、「借りたものは、必ず返さなければならない」という脅迫的ポスターを学校に貼り、大学入学希望者を精神的に追い詰めています。国民の学ぶ権利は憲法で保証されており、政府はその責任がありますが、その責任を個々人に押し付けているのが現状です。

 現に経済的な理由で進学を諦める若者や、授業料を稼ぐためにバイト漬けになる高校生や大学生。研究費を自分で賄う大学院生。社会に出ても奨学金を返せるほどの安定的な経済状況が望めず、奨学金を返せない若者。その悲痛な叫びは年々深刻化する一方です。そして、学生が将来に希望を持てない現状、そして教育予算の削減は、高等教育をはじめ教育の基盤を崩壊させていきます。結果的にはこの社会全体の貧困と格差を拡大させ、同時に結婚や出産の選択肢が失われ、少子化にもつながる大きな問題となっています。既に、個人の努力で解決する問題ではありません。

 2012年9月、この国は「教育無償化をすすめる国になる」と国際公約しました。
あれから4年、政府は「教育無償化計画」をつくらず、相対的に家計出費に占める教育費の割合は上がり続けています。幼稚園から大学院まで、すべての教育段階において、社会全体で未来を支えるという制度への転換が求められます。
すでにOECD(経済協力開発機構)加盟34ヵ国中、大学授業料がない国は17ヵ国、給付制奨学金のある国は32ヵ国であり、大学で授業料を取りながら給付制奨学金を持たない国は日本だけです。

 OECD加盟国中最低水準の教育への公的支出を、今すぐ世界水準に引き上げましょう!(対GDP比の加盟国平均(2013年)4.5%に対し、日本は3.2%)
私たちは国民の学ぶ権利を守るために「学費は無償で」「奨学金は給付に」を実現することを強く求めます。

  2016年12月9日
              教育予算を世界水準に!給付制奨学金の実現を!
              学費の無償化を求める12・9財務省前共同行動 参加者一同


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